「お金を受け取った VS 受け取っていない」「ハラスメント行為をされた VS 行為はしていない」と犯罪行為に値するニュースで、両者真っ向から対立する構図がクローズアップされるたびに、なぜ、証拠があるのに頑に嘘をつくのだろうかと思う方も多いと思います。音声データや直筆文書等の証拠があるにもかかわらず、問題行為を全面否定をする人たちの心理背景には、複合的な理由があると思われます。
1.「自分を守りたい」という気持ちが強く、責任を認めることで失うもの(信用、地位など)が大きいと感じると否定・否認に転じる傾向が顕著になります。
2.「押し切ればなんとかなる」と考えて、事実よりも交渉や駆け引きを優先してその場を凌ごうとする場合があります。過去にそれで成功した経験があると、相手が諦めるまで押し続ける行動に出やすいです。
3.「罪悪感や共感」が乏しく、常に自分の利益優先で物事を考える傾向が強い人は、嘘をつくことへの心理的抵抗が低い場合があります。プライドが高く、間違いを認めること、負けることが自身の価値を下げると感じられ、証拠を突きつけられても認められないことがあります。
4.「認知的不協和」と言って、自身の矛盾を受け入れられない心理も考えられます。自己評価は高いため、実際の自身の行動が一致せず、自分自身にも嘘をついて事実を書き換えて自己正当化してしまうことがあります。この場合、当事者は嘘をついている自覚に乏しく、客観的事実とは乖離状態になります。
証拠があるのに嘘をつく人は客観的事実が見えていないというよりは、真実を認めることで自身が払うコストが非常に高くなると感じている人だと思います。
南青山カウンセリングサロン@ease 新倉佳久子
